『人日の節句』
せり なずな ごぎょう はこべら ほとけのざ すずな すずしろ これぞ七草
新しい年の初め、1月7日は「七草」です。
この日は、初春の野から摘んできた七種類の若菜を入れた温かい粥を食し野草の生命力を身体に取り入れ一年間の無病息災を願います。
古来、宮中や神社でもこの日、七種の野草を摘む行事を「若菜摘み」といい、多くの歌にも詠まれました。
明日よりは 春菜採まむと 標めし野に 昨日も今日も 雪は降りつつ
~万葉集 巻第八 1427 山部赤人~
1月7日は昔、中国で元日より行われていた占いの7日目に人を占った「人日(じんじつ)」の風習と混じり合い五節句の一つ「人日の節句」とも言われるようになりました。
現代の七草粥は、お正月のご馳走の後に粥で胃腸を休めるという意味で広く親しまれています。
『鏡開き』
「鏡餅」は、お正月に年神様が依り代とするお飾りです。
丸いお餅は、鏡や心臓、人の魂を表しているなど言われています。
地方によって異なりますが、1月7日までを「松の内」とし、年神様を見送った1月11日に鏡開きをしてお供え物をいただくことで一年の無病息災を祈ります。
2021年の干支は「辛丑」です。
「丑」の字は「紐」に通じ、厳しい寒冷の土中で、草木の根が紐のように結び合い、春を待ちつつ耐え忍んでいる様子をあらわすとされています。どんなに辛くても冬は必ず春になります。思い通りに行かないこともたくさんありますが、まずは新年、身体の内側より生気を満たしましょう!
皆さま方のご健勝とご多幸をお祈り申し上げます。