疫病退散 アマビエ上生菓子製作秘話

疫病退散 アマビエ上生菓子製作秘話

最近話題の「アマビエ」……アマビエとは…?

日本における伝説の半人半魚・妖怪。懐中から光輝く姿で現れ豊作・疫病などに関する予言をすると伝わっている。※1 

1846年、肥後(現熊本県)の海。海面が金色に光り、そこから「アマビエ」は現れました。 「私は海に住むアマビエ。これから6年間は豊作だが疫病も流行する。私の姿を書き写した絵を人々に早々に見せなさい。」と言い残して去っていったと伝えられています。 

如水庵では一日も早くこの事態が終息し、平穏な日々が戻るようにとの祈りを込めて、アマビエのパワーと小豆の力※2 を融合させた「どら焼」「上生菓子」を謹製いたしました。

(※1 引用:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

(※2小豆もまた古来より 「厄災除けの力」があると信じられてきました。お彼岸にはおはぎ、小正月に小豆粥を食べるのも、小豆の持つ「厄災除けの力」で無病息災を願う習慣です。)

  

今回アマビエ上生菓子を製作しました和菓子職人 後藤に上生菓子のこだわりをメールにて伺いました。

  

アマビエ

原画から受ける第一印象は、「気持ち悪い」というものでした。ここから、「食べたい」「美味しそう」と思えるデザインにするまで色々なアマビエを描きました。
アマビエの特徴は入れつつ、細工棒でシンプルに表現しました。色にもこだわりがあり、青色と花紅色の煉切を1回白の煉切で包みます。その煉切を広げ小豆こしあんを包むことで、細工を施した際に色の濃淡が出来て美しい上生菓子になります。そうして、完成したのが『アマビエ様』です。

『アマビエ様』を伝統的な上生菓子として表現したのに対し『アマビエ姫』は、キャラクターに近い物にしました。細かなパーツが多くこのお菓子を作るだけで、木型を4つ使用します。(普通は多くて2つ)
時間もかかりますが、お子さんにも分かりやすいアマビエということで考えました。

左から アマビエ姫 お地蔵様 アマビエ様
後藤 アマビエ上生菓子デザイン画

お地蔵様 

正式名は地蔵菩薩と言いますが、昔話や道端にひっそりとたたずみ私たちには、お地蔵様の方が馴染みが深いと思います。
お地蔵様は、率先して子どもや弱い立場の人、地域の人々を助けてくれます。
このお地蔵様の御利益を頂きたく考えたのが『お地蔵様』です。
石の質感を表現するのに、すり胡麻を煉切に加えています。諸説ありますが、お地蔵様の前掛けの赤色は魔除けの力があるそうですよ。

職人 後藤(※こちらの画像は2019年の写真を加工しています。)

今回、直接の取材ができませんでしたがメールからお菓子に対する思いや願いが伝わってきました。

一人でも多くのお客様へお菓子を通じて笑顔が届くことを祈っております。

 

和菓子職人 後藤より

※こちらの写真は2019年和菓子作り体験の写真を加工して使用しています。

新型コロナウイルスの影響で、外出自粛や学校にも行くことが出来ず不安な日々が続いています。私たちお菓子屋は何が出来るでしょうか?「私たちは、人々を笑顔にすることが出来る」社長の言葉です。お菓子を食べると不思議と笑顔になりますよね?今回のお菓子は、疫病退散と願いを込めながら少しでも、お客様がにっこりと笑顔になれるよう心を込めて作りました。
一日も早い新型コロナウイルス感染症の終息と、皆さまのご健康を心よりお祈り申し上げます。

 

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