如水庵のこしあんができるまで

如水庵のこしあんができるまで

如水庵の柱ともいえる「あんこ」。

皆さんはあんこと聞いてどんなあんこをイメージしますか?小豆あん、白あんなどの味、つぶあん、こしあんの食感…あんこにも色々な種類があります。如水庵では使用しているあんこは自社で製造しており、「あんこ職人」がいる程のこだわりのあんこです。

本日はなかなか見ることのできない「手亡こしあん(白こしあん)」の製造現場を覗いてきました。

 

早朝、まだまだ暗い時間…日が昇り始める前に如水庵のあんこづくりははじまります。

取材当日の朝…工場についたときには、もう豆を炊いていました…!

たっぷりのお湯で豆を柔らかく炊いていくと、たくさんの泡のような灰汁(あく)が出てきました。

出てきた灰汁をできる限り取り除き、柔らかくなった豆を洗います。この灰汁を取り除く作業を「渋切り」と言います。

この渋切りという作業を行わないと豆独特の雑味が出てきてしまうんだとか…

しかし!この渋切りはあんこ職人の腕の見せどころ。

渋は旨味でもあります。あっさりしたあんこ、豆の香りの強いあんこと…色々な種類のあんこがありますがこの渋切りの回数で餡の味が決まります。 豆は自然の産物。職人が様子を見ながら調整します。

そして洗われた豆は粉砕され、くるくると回る機械へ…

この機械で豆の皮と身を分けます。滑らかなこしあんを作るには細かい粉砕が必須。

粉砕されているので身の部分はイメージしているあんことは程遠い豆乳のような液体になりました。

液体のような豆がタンクに出てきました…!!出てきた豆の中身は水と一緒に溜められていきます。

上部に豆を炊いたときと同じ灰汁や不純物が浮いてきました。あっという間に、ふわふわな泡風呂のようなボリュームに…

この灰汁や不純物が出てこなくなるまで、水でさらし、豆の中身「呉(ご)」と呼ばれるものを残します。

そして残った豆の中身(呉)はプレス機と呼ばれる圧縮機へ流され水分を飛ばし、脱水。

(豆腐はこの呉を加熱、凝固などの加工をすることでできているそうです…!!)

この圧縮されたものが、あんこの基になる「生あん」と呼ばれるものです。

生あんは砂糖などが加えられていないため、とてもデリケート。日持ちは1日程です。

すぐに風味が無くなってしまうため、スーパーなどではなかなか見ることができない餡です。

この生あんに砂糖、寒天などを加え、煉ることで「あんこ」になります。

この日は手亡豆のこしあん(白こしあん)が完成しました。

あんこは1日何十キロと作られ、人気商品の「いちご大福」や「ぶどう大福」といったフルーツ大福や美しい上生菓子へと形を変えて皆さまの手元へ届きます。

この白こしあんができるまで…なんと約3時間!

(前日の豆の仕込み時間を入れると倍以上の時間がかかる。とのこと…!!) とても時間のかかる作業ですが、本当に美味しいあんこを届けたいという職人の強い思い、情熱で作り続けています。

 

あんこ職人 楢崎より

我々の手掛けたあんこで作られた様々なお菓子で、皆様を笑顔にすることが出来るのであれば本望です。

完全自社製餡ですので、風味・くちどけの良さをご堪能頂けると思います。

是非一度、あんこのお菓子をご賞味ください!

 

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