株式会社如水庵(本社:福岡市/社長:森 正俊)は、福岡市内を中心に23の直営店舗を展開し、ECサイトでの通販も行う和菓子屋。
「おいしさの追究」や「衛生・安全への徹底」といった品質へのこだわりを大切にしながら、時代とともに変化し、進化を続けてきました。
その取り組みの一つが、若手社員による新商品開発プロジェクト。今回で4回目となる本プロジェクトには、入社2年目で働く部署もさまざまな若手社員7名が参加。「如水庵らしくも、新しいお菓子をつくりたい」という想いのもと、約1年にわたって試行錯誤を重ねてきました。
その開発の裏側を若手社員への取材を通してご紹介いたします。
■思い描いた姿と、実際につくる難しさ

新商品開発プロジェクトでは、定番和菓子「茶通」をベースに、若手社員の発想を取り入れた新商品「茶和み(ちゃなごみ)」を開発しました。
茶通とは抹茶を煉り込んだ生地で餡を包み、両面を焼き上げたお茶を題材にした和菓子です。
今回のプロジェクトでは、その伝統の味わいを大切にしながら、若手社員のアイデアにより新たなアレンジを加えました。定番の「抹茶生地×胡麻餡」に加え、筑紫もちにも使用される黄な粉を活かした「黄な粉生地×ほうじ茶餡」、さらに、しょうがのピリッとしたアクセントとゆずの風味を掛け合わせた「生姜生地×柚子餡」の3種を展開しています。
伝統と新しさを掛け合わせた「茶和み」は、どのような想いや試行錯誤があったのでしょうか。
———Q. 今回の「茶通」開発は、入社1年目の頃と比べて、どんな経験だったと感じていますか?
Mさん: 今回の開発では、自社についてより深く知り、自分自身の視野が広がる非常に貴重な経験をすることが出来ました。1年目は店舗での業務が中心でしたが、2年目になり開発に携わる過程で今まで詳しく知らなかった他部署の業務や、店舗と他部署の関わり、お菓子が完成しお客様の手元へ届くまでの一連の流れ、そして商品開発の大変さを知ることが出来ました。
この経験を通して、さまざまな部署が関わって作られているお菓子の価値をお客様に伝えられるよう意識して接遇に取り組むようになりました。また、他部署とやり取りを行う際には、相手の動きも意識しながら業務を進めるよう心がけています。


———商品名の「茶和み」とはどのような意味でしょうか?
Mさん: 「お茶」と共に、穏やかで心安らぐ「和み」の時間を過ごして頂きたい——そんな想いから「茶和み」と名付けました。現代の忙しい日常の中で、ほっと一息つけるひとときをお届けしたいと考えています。
また、落ち着いた味わいや見た目にこだわることで、ゆっくりと楽しんでいただけるお菓子を目指しました。大切な人と過ごす時間にそっと寄り添える存在でありたいという想いを「和み」という言葉に込めています。
———苦労した点や、「これはうまくいった」と手応えを感じた瞬間は?
Hさん: お菓子以外にもパッケージやチラシのデザインにこだわりを持って取り組みました。載せる写真や言葉、余白などのバランス、色合いについても細かく意見を出し合いました。デザイナー様へ作成をお願いし、私たちが考えるイメージを正確にお伝えするにはどのように伝えたら分かりやすいのか、相手の立場になって考えることを学んだ機会でもありました。後日サンプルが届いたときには、想いが形になって、うまく伝わった喜びを感じました。
苦労した点は、「大切なあの方に贈りたい」と思っていただけるような言葉を考えることでした。選ぶ言葉ひとつで、与える印象や実際ご利用されるシーンは全く異なってきます。
茶通で「感謝」の気持ちを、大切な方との「和み」のひとときに贈っていただくには、どんな言葉が刺さるのか、多くの時間を費やしました。載せる言葉の細かな部分も、上司や他部署の方々からご助言を頂戴しながら、限られた時間で何度も修正を重ねました。
私たちの想いが詰まった言葉に注目して読んでいただければ幸いです。
———現実と理想のギャップのようなものはありましたか?
Hさん:商品開発を行う中で、理想と現実のギャップを強く感じたのは、3つの味のバランスや食感を調整する工程です。特に甘さや風味のバランス、食べたときの食感などは少しの配合の違いでも大きく印象が変わるため、自分たちが思っている味のイメージに近づけることが難しく、何度も話し合いを重ね、試作を繰り返して頂きました。
そこで、試作ごとに「どの要素をどう変えたか」「どう感じたか」を記録し、みんなで認識をすり合わせながら改善を重ねました。この経験から、自分の感覚だけでなく言語化や共有を行うことの重要性と、地道な試行錯誤を積み重ねる大切さを学ぶとこができました。
■若手の想いを、若手の技で形に。
今回のプロジェクトでレシピ考案を担当したのも、入社2年目の和菓子職人Sさん。
2年目社員が描いた「こんな茶通を作りたい」という想いを受け止めながら、実際に形にする役割を担いました。
試作を重ねる中で直面したのは、素材の個性や焼き加減、風味のバランスといった調整。2年目同士で意見を交わしながら、理想の形に近づけていく試作を何度も実施しました。完成した茶通には、同じ世代だからこそ生まれた発想が詰まっています。
そんなSさんに、今回のお菓子に込めた想いを聞いてみました。

———実際にレシピを考案することになったとき、正直どんな気持ちでしたか?
Sさん:正直に言うと、「茶和み」という名前に負けないものを作らなければならない、というプレッシャーが一番大きかったです。
お茶好きの方にも、お菓子として楽しみたい方にも納得してもらえる味でなければ意味がないと思いました。同時に、和素材の組み合わせでどこまで新しさと親しみやすさを両立できるか、挑戦できることにワクワクした気持ちもありました。
———味づくりで特に悩んだ点は何でしたか?
Sさん:一番悩んだのは「お茶の風味をしっかりと感じられること」と「食べやすさ」のバランスです。
抹茶・生姜・黄な粉、そして餡の組み合わせはそれぞれ個性が強いので、どれかが主張しすぎないよう、生地と餡の濃さや香りの出方を何度も調整しました。抹茶生地ごま餡はコクの出し方、生姜生地柚子餡は柚子の香りと生姜のバランス、黄な粉生地ほうじ茶餡は香ばしさが重なりすぎない点に特に意識しています。
三種類それぞれ違う個性を持ちながら「茶通」として一つの世界観になれるよう仕上げました。
■伝統も、技術も、つないでいく。


苦労を乗り越えて約1年でお菓子が完成。若手社員が今回の経験を活かし現在も活躍しています。「茶和み」販売前の2年生に話をうかがいました。
———どんな時間帯・シーンで食べてほしいですか?
Tさん: 休日の午後や、ほっと一息つきたいときに味わっていただきたいお菓子です。
また、日頃お世話になっている方や大切な人へ感謝の気持ちを伝えるために贈って頂きたい一品としました。「茶和み」ならではの優しい甘さと、素材の風味を活かした味わいで、お茶と共に楽しめるよう仕上げています。お茶を囲みながら会話を楽しむ時間や、日頃なかなか伝えられていない感謝の気持ちを伝えるひとときに、選んでいただけたら嬉しいです。
———お客様へ一言お願いします!
Tさん: どこか温かさを感じられ、感謝の気持ちが伝わるようなお菓子は何かを考えながら、味わいや風味、食感にまでこだわり、試作を重ねてきました。それぞれの味には、素材本来の風味を大切にしながら、主張しすぎず調和するバランスを意識しております。自分たちが味わったときに感じた、「心がほっと和らぐ感覚」を手に取ってくださる皆さまにも感じていただけたら幸いです。
若い感性から生まれた発想を、職人の技で一つひとつ丁寧に形にした3つの味わい。それぞれの風味をお楽しみいただきながら、どうぞ心温まる和みの時間をお過ごしください。
■若手の挑戦を支えて(プロジェクト管理 Oさん)

Oさん:開発に携わったことのない2年生が、限られた時間の中で3種類を開発するという、歴代の中でも「積極的に挑戦」した1年間でした。
商品の中身、パッケージや商品説明など、細部に至るまで労力は3倍ですが、販売できた時の喜びは3倍以上です。
1年を振り返ると、研修が始まった当初は、自分の意見をどのように表現したらいいのかわからない、どのように全員の意見をまとめていいのかわからない、若手らしい悩みが垣間見える場面もありました。
しかし、研修を重ねるごとに、「相手の立場になって考える」「お互いを尊重しながら意見をまとめる」ということができるようになり、様々な困難をチームで乗り越え、茶和みを販売することができるようになりました。
当初より、「感謝の気持ちを伝えるお菓子」というテーマで開発してきた茶和みを、如水庵からお客様へ感謝の気持ちとともにお届けいたします。大切なひとときに、ご賞味ください。
■商品詳細

商品名:茶和み
販売期間:2026年5月15日~5月24日まで
価格:各1個 260円(税込)
日持ち:3日(目安)
保存方法:直射日光、高温多湿をさけ、風通しの良いところで保管してください。
販売店舗: 博多駅前本店・長住店・南福岡駅店・イオン大野城店・イオンモール筑紫野店・原店・イオンモール福岡伊都店・西新店・サンリブ宗像店・イオンモール福津店・古賀店・香椎店・イオンモール香椎浜店・イオンモール福岡店・ワンビル店・ゆめタウン久留米店・イオン延岡店
