たゆまぬ研鑽を続ける。
食は生きる原点
おいしいものを
ひたすら追い求める
「食」って生きていくための基本だと思うんです。だから、どうしても食に関わる仕事がしたくて23年間、ここに勤めています。商品開発や企画にも携わってきましたがどの部署にいても目指すことは同じです。とにかく、おいしいものをつくる。それに尽きます。これはあまり大きな声では言えないんですが、長年勤めている人とよく話すんです。「如水庵のお菓子に馴染んだらもう他のものは食べられないね」って。嫌みではなくて、私たちはそれくらい如水庵のお菓子を愛しているんです。

※実際はマスク、手袋を着用しております。
長く受け継がれる
職人の技術が
体に染み渡る
思わず「わあっ」て感嘆が漏れるような、そんなお菓子をつくりたいんです。だから味だけじゃなく、見た目も大事にしています。淡い色づかいで、シンプルな中にも華やかさを感じる品のあるお菓子。それが如水庵らしさだなって思います。その「らしさ」って何かというと、昔からずっと受け継がれてきた気配というか、遺伝子というか。毎日、お菓子づくりに向き合っているとだんだん分かってくるんですよね。ああ、昔の職人さんたちはこれを大切にしてきたんだって。受け継がれてきた技術を経験することで体に馴染んでいくというか、日々のお菓子づくりをしている間に自分の中に染み渡っていく感覚です。

※実際は手袋を着用しております。
あの感動を忘れない
尊敬するあの人に
一歩でも近づくために
ずっと、忘れられない味があるんです。もう亡くなってしまったんですが尊敬するある職人さんが20年前につくってくれた「姫橘」。やわらかい黄身時雨でしっとりした紅餡を包み、中には密漬けの金柑が入ったお菓子です。ロングセラーの商品なので以前にも食べたことはあったんですが、その方がつくったものは見た目も味も何もかもが違いました。口に入れた瞬間の衝撃は今でも覚えています。お菓子づくりには人柄が出ると言われますが、その職人さんは技だけでなく人間としても素晴らしい方で。人によってこれほど味が変わることを身をもって知りました。私はまだその域に達してはいませんが、あのときの感動を胸にこれからも技術を磨いていきます。


入社後は手造り、企画、物流、商品開発を経て上生菓子部門に配属される。