浦田通弘(うらた・みちひろ)

先代の技を継承しつつ
新たな彩りを添える。

MICHIHIRO URATA

SCROLL
先代の技を継承しつつ
新たな彩りを添える。
PHILOSOPHY

菓子づくりに
掻き立てられる
想像力と探究心

どら焼のあんこや生地の配合は先代の佐藤清さんから忠実に引き継ぎました。当時「今より日持ちして、もっとおいしいものに改良したい」という話が開発会議で上がり、佐藤清さん指導のもと、配合の作り替えの場に立ち会った事を覚えています。あれから十数年、今でもその配合は変わっていません。どら焼の生地の素材は砂糖、卵、小麦粉がメイン。単純な配合ほど同じ顔色に仕上げるのは難しく、火加減一つとっても外気や室温、湿度によってミリ単位で調節しないとムラができます。毎日正解を探し求めるような菓子づくりは、飽きないですね。

焼き上がりのその瞬間まで気を抜かない※実際はマスクを着用しております。
焼き上がりのその瞬間まで気を抜かない
※実際はマスクを着用しております。
PASSION

当たり前の
おいしさを保つ
如水庵の妙

製造中は必ず食べているを具体的に想像してつくるようにしています。たとえば真夏にどら焼を販売する場合、お客さまが購入し持ち帰って食べる頃を想像すると高温多湿が原因であんこがベトベトになっているかもしれません。それではせっかくおいしいお菓子もお菓子として成立しなくなってしまう。これを先読みしてつくり分けるんです。同じあんこでもどら焼用と上生菓子用は違います。アレンジしたあんこは、すでに販売が終了した商品も全て合わせるときっと300種類以上。それぞれにお菓子に合ったぴったりの素材が必ずあるんです。

小豆の状態によって煮加減や甘さの調整をする
小豆の状態によって煮加減や甘さの調整をする
PROMISE

お客様の喜びが
次なる挑戦への
架け橋となる

とにかく、あの「うまっ」という顔が見たいんです。私が勤務している原工房は販売店舗の中にありまして、工房からお客様の試食のご様子を見ることができますが、おいしいが溢れでたような「うまっ」て表情を見られた瞬間は何よりも嬉しいですね。これからは幅広いニーズに応えるために、筑紫もちに続いて如水庵の顔となるような新しいものを築いていかなくてはいけません。あんこと洋菓子をコラボレーションした生どら焼やシュークリームなどの新商品も続々と開発中です。「手づくり」からしか生み出せない先代の技を継承しつつ、時代に合わせた彩りを添えていきます。

すべてはたくさんの人々の笑顔のために
すべてはたくさんの人々の笑顔のために
浦田通弘(うらた・みちひろ)
浦田通弘(うらた・みちひろ)
1985(昭和60)年入社。大学では食品化学科で学び、如水庵に入社。品質管理や商品開発などを経て、現在は古賀工房の研究開発室室長と原工房の工房長を兼務する。